ゴルフ人口が減少に歯止めがかからない昨今。どのように打開すべきでしょうか。ゴルフ人口が減少を食い止めるには世代別に原因を把握する必要があります。ゴルフ人口が減少している理由を世代別に探ってみましょう。
1 ゴルフ人口の現状と影響
ゴルフ人口が減少していることは誰しもが既知な事実です。2016年に発表された日本国内のゴルフ人口の数は550万人と発表されました。前年の2015年の発表ではゴルフ人口は770万人だったので、1年間で約120万人のゴルファーがゴルフをやめてしまった計算になります。
こうして減少傾向にあるゴルフ人口ですが、ゴルフ人口が減ったことで日本国内ではゴルフ場が供給過多の状況が続いています。立地に恵まれ多くの来場者が見込めるゴルフ場はいいですが、アクセスが悪く近隣との価格競争が激しいエリアのゴルフ場はプレー代を下げざるえません。一見ゴルファーとしては嬉しいように思いますが、利益を出しづらいゴルフ場が閉鎖に追い込まれていることも事実です。僕らゴルファーとしては気にっていたゴルフ場が閉鎖してしまう可能性が十分ありえます。ピーク時には日本国内に約2,400コース(世界第2位)あったゴルフ場ですが、現在は約2,100コース(世界第3位)まで減少しています。今後もゴルフ人口の減少が続けば、それに伴ってゴルフ場の数も減少していくことは間違いないでしょう。
ゴルフ人口は依然として減少傾向が続いていますが、東京オリンピックを前に明確な打開策が必要です。そのためにもゴルフ人口が減少している理由を探ることが重要で、その理由は各世代ごとにバラバラです。
2 世代別ゴルフ人口減少の理由
この章では各世代別にゴルフ人口が減少している要因と、これから始めようと思っている人(新規参入ゴルファー)の障壁となっている問題を取り上げていきます。
2−1 時間感覚が短い30代以下の若者
まずは1番若い世代のゴルフ離れの原因から紹介します。以前は社会人になると会社の付き合いなどでゴルフを始める人が多かったですが、現在は仕事の付き合いでゴルフを始めたという人がほとんど皆無に近い状態です。
若者がゴルフをやらなくなった理由は以下の通りです。
・車を持ってないのでゴルフに行けない
・時間がかかりすぎる
・マナーがよく分からない
・仕事とプライベートを区別したい
もっとも障壁となっているのが、移動手段と時間です。
若い世代において車離れが進んでいます。車離れが進むと必然的にゴルフ場に行くことができないため、ゴルフをやろうという発想になりません。
また若い世代の人々は”時間感覚”が短くなっています。それはスマートフォンやパソコンから素早く、簡単に情報を得る習慣によるものだと思われます。手っ取り早く情報や物を手に入れる感覚が染み付いているので、わざわざゴルフ場にいって1日費やすというのはいまの若い世代の人達には合っていないのかもしれません。
またゴルフにおけるマナーもゴルフを始めてみようという人の障壁となっています。以前は会社の付き合いがきっかけでゴルフを始めるのが一般的でした。そのため、会社の先輩がラウンド中のマナーについても指導してくれていました。そうした背景が無い今の若い世代の人はマナーやルールを教えてくれる人がいません。その状態でゴルフ場や、練習場に行って注意されてしまう。せっかくゴルフを始めてくれたのに、それではなかなか定着しません。ゴルフにマナーがあることを知らないだけなので、既存のゴルファーやゴルフ場には若い世代を育成していく受け皿が必要です。
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2−2 働き盛りの40代、50代の世代
40代、50代の人たちは、もしかすると人生でもっとも忙しい時期かもしれません。仕事では責任ある立場に付き、家庭でも子どもが成長し受験期などに突入して行きます。ゴルフに行きたいけれど時間的、金銭的に余裕がない世代といえます。
40代、50代の世代の人々がゴルフから離れてしまう理由は大きくこの2つです。
・仕事、子育てで時間がとれない
・子どもの塾などにお金が必要
・上達するまでに時間がかかる
仕事と子育てで精一杯という人が多いのは事実です。だたそれは大きな問題ではありません。仕事や子育てで時間的余裕や金銭的余裕がない人たちは、数年経てば子育てがひと段落し時間的余裕、金銭的余裕が生まれます。そうなればゴルフに戻ってきてくれる可能性があります。
それよりももっと深刻な問題はゴルフは上達するまでに時間がかかるという点です。20代の頃にゴルフを始めてみた。しかし何年たっても上手くならない。10年たっても100が切れない。などの理由でゴルフは自分に向いていないと思いゴルフから離れる人が大勢います。ゴルフの平均スコアが100以下の人はゴルフ人口の中の約3割と言われています。7割のゴルファーは100が切れずにいます。ゴルフは他のスポーツと違って上達までに時間がかかることや、練習してもなかなか上達しないので、短期的に達成感を味わえないことがゴルフ離れが深刻化している要因でもあります。
2−3 ゴルフ業界を支える60歳以上
唯一ゴルフ人口が増加傾向ににあるのは60歳以上の世代です。まさに少子高齢社会です。子育てもひと段落したことで時間的、金銭的に余裕ができゴルフに行く頻度が増えます。日本国内の年間総ラウンド数(8500〜8800万ラウンド)の大きなウェイトをしめているのが60歳以上のゴルファーです。
60歳以上のゴルファーがゴルフをやめる理由は健康にあります。ゴルフは生涯スポーツとして認知されていますが、体力的な限界がやってきます。またゴルフ場までの長距離運転も大きな課題です。60歳以上のゴルフ人口は増やすことを考えるよりも、減少するペースを下げることに注力すべきですね。
3 まとめ
理由は違えど、各世代のゴルフ人口が減っている理由が明確になれば対策を打ち出すことができます。また各世代別に対策を用意しなくても1つの対策案で各世代の違った悩みを解決することも可能です。
例えば地域のゴルフ場でまとまって1台のクラブバスを運行するということでもいくつかの障壁を解消することができます。
クラブバスでいけるゴルフ場が増えるとすると、ゴルファーはゴルフ場の最寄り駅まで電車を使っていくことができます。そうすれば若者の移動手段の問題、60歳以上の長距離運転が不安な問題を一緒に改善することができます。電車でこれば道中も本を読んだり仕事をすることもできます。電車とクラブバスを利用していくことができるゴルフ場が増えれば、各世代でバラバラのゴルフ離れの理由をまとめて解決することができます。
またゴルフ場側としても、1つのゴルフ場でクラブバスを保有するよりも複数のゴルフ場で費用を出し合ってクラブバスを運行することでクラブバスの維持費も安く抑えることができます。
このように各世代別にゴルフ離れの理由は様々です。様々な理由に対し複数の方法でアプローチしようとすると、全部やろうとして全部中途半端という状態になりかねません。できるだけ少ない方法でたくさんの原因にアプローチできる方法を打ち出していくことが今後のゴルフ人口減少を食い止める方法ではないでしょうか。
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