ゴルフ会員権はメリットばかりとは言えません。会員権のメリットがあまり受けられず、デメリットばかりになってしまう場合があります。会員権のメリットとデメリットを天秤にかけ、メリットの方が大きければ購入を検討してみてもいいかもしれません。
ゴルフ会員権とは一体なんなのか?
はじめにそもそものお話からします。ゴルフ会員権とは一体どんなものなのか?
いくつかの疑問にお答えします。
何の会員になるのか?
ゴルフ場の会員権の場合は、会員制リゾートホテルの会員権とは少し意味合いが異なります。
オリンピックでゴルフの競技会場としても話題となったの霞ヶ関カンツリークラブの件で聞き覚えがあるかもしれませんが、メンバーシップのゴルフ場には理事会というものがあります。基本的にゴルフ場はその理事会によって運営され、理事会のメンバーになる権利が会員券ということになります。ただし会員権にもいくつか種類があります。詳細は以下の記事で詳しく説明してあります。
参考:
ゴルフ会員権の種類
全てのゴルフ場に会員権があるのか?
答えは、ノーです。
ゴルフ場はパブリックコースとメンバーシップコースの2つに分類できます。
パブリックコースは会員(メンバー)がおらず、ビジターのみで運営されるゴルフ場です。(友の会などの年次会員がいる場合もあります。)
メンバーシップコースはその名の通り、メンバーさん主体で運営される(されていた?)ゴルフ場です。なので会員権を購入してメンバーになることができるのはメンバーシップのゴルフ場だけです。
会員になると何ができるのか?
ここが一番気になるところだと思います。会員権を買うとおおむね以下のことができるようになります。
- お得なメンバー料金でプレーできる
- メンバータイムを予約できる
- 同伴者をメンバー紹介料金でプレーさせられる
- ゴルフ場主催の競技に出場できる
- ハンデの取得ができる
そのほか、誕生日に何かサービスがあったり、ゴルフ場ごとでメンバーさんへのサービスには違いがあります。
※メンバータイム:メンバー専用のスタート時間でビジターでは予約できない時間帯。9時前後の人気な時間帯に設定されていることが一般的。
会員権の基本的な部分を理解した上で会員権のメリット・デメリットについて解説していきます。
ステータス、投資目的は1割以下
かつてゴルフ場の会員権を保有していることはステータスとしてみられていました。それは会員権が何千万円、時には数億円という値段で取引されていたためです。◯◯ゴルフ場の会員権を持っていると言えば、数千万円ものお金を持っているといことなので、それはステータスに違いありません。
また投資目的でゴルフ場の会員権を購入する人もいました。現に私の祖父はゴルフを一度もやったことがありませんが、投資目的でゴルフ場の会員権を購入していました。バブル期にはゴルフ場の会員券の取引額が上がり続けると言われていたので、会員権をバブル期に売却しなかった人はかなりの大損をしている可能性があります。
もちろん現在でも東京クラシックゴルフクラブや小金井カントリーの様に一部の人しか買うことができずステータスの様にみられる会員権もありますが、日本国内の9割以上のゴルフ場の会員権は現代においてステータスとしての価値や資産としての価値はほとんど無いに等しい状態です。
ではステータスや、資産として価値がなくなった会員権はなぜいまだに売買されているのでしょうか。現在会員券を持つことのメリットを下記で紹介したいと思います。
会員権を持つメリットは4つ!
バブル期と比べたら半額以下や1/10以下の価格で購入することができる様になった会員権ですが、会員券のメリットを紹介して行きます。
メンバー料金でラウンドすることができる
会員権を購入することの1番のメリットはメンバー料金でラウンドすることができるということですね。ビジターであれば1万円を超える様なゴルフ場でもメンバーであれば6000円ぐらいでラウンドできたりするゴルフ場もあります。会員権を買って元を取ろうという場合は、そのゴルフ場にどれぐらいの頻度で行くのか? ビジター料金とメンバー料金の差額はどれぐらいあるのかしっかり調べてから購入を進めましょう。下調べが足らず、購入したけど全然元が取れないなんていう人もたまに見かけます。
※メンバーには年会費もあるので、試算する時には年会費の存在を忘れない様に注意しましょう。
メンバー同士で組み合わせでラウンドすることができる
2つ目のメンバーになるメリットはメンバー同士で組み合わせてラウンドすることができるという点です。自分の知人やいつものゴルフ仲間と予定が合わないけどゴルフに行きたいという時もありますよね? そんなときはGDOや楽天GORAの一人予約サービスを利用するてもありますが、たまに変わった人と組み合わせになるというあまり良くない噂も・・・。しかしメンバーの場合は会員権を購入する際に一定の審査があります。その審査を通ってきた方達なのですごく変な人がいるという可能性は少ないと言われています。まったく知らない人と組み合わせになるよりは同じゴルフ場のメンバー同士で組み合わせされてるという方が安心感がありますね。
クラブ競技に出場することができる
3つ目のメリットはクラブ競技に出場することができるという点です。もちろん競技ゴルフに出たくないという人は出る必要はありません。ゴルフを純粋に楽しみたいというエンジョイゴルファーの人にとっては関係ない話ですが、趣味といえど向上心を持って取り組みたいという人にはお勧めです。自分が会員権を購入したゴルフ場のクラチャン(クラブ選手権のチャンピオン)を目指して日々練習に励むというのもいいですね。
メンバーでないと予約がとれないゴルフ場もある
4つ目のメリットは、ゴルフ場の会員権にステータスという要素がほとんどなくなったといえど、いまだにメンバーさんでしか予約が取れないゴルフ場は以外にも結構多いものです。一般のビジターでは予約を取ることができない様なゴルフ場の会員権を持っている場合は、会社のコンペなどをやる際に頼りにされたり、知り合いから連れてってもらえないかと頼まれたりとちょっとした人気者になれる可能性もあります。
会員権のデメリット4つ!
会員権を持っても人によってはうまく使いこなせない場合があります。
会員権購入金額の元が取れないリスク
ゴルフのプレー代が最盛期の半額程度になっている現在は、都心から近い千葉・埼玉・神奈川のゴルフ場であっても、平日の場合かなり安い金額でプレーすることができます。平日の場合は特に、メンバー料金とビジター料金の差額が少ないので、会員権を買った金額分の元を取り戻すのに時間がかかってしまいます。
いろんなゴルフ場に行けなくなってしまう
ゴルフには、色々なゴルフ場に行って違いを楽しむという楽しみ方もあります。しかし会員権を購入した途端、購入金額の元を取ろうと躍起になって他のコースにいくことが勿体無いと感じるようになってしまうかもしれません。いろんなゴルフ場に行ってみたいという方は特定のゴルフ場に複数回行く機会が少なくなるので、会員権の購入は控えた方が無難かもしれません。
面倒な付き合いに巻き込まれる
会員権を購入してゴルフ場のメンバーになるとメンバー同士での交流も増えます。メンバーライフといってメンバー同士の交流を楽しめる方はいいですが、そういったコミュニティーに属すことを面倒に感じることがあるかもしれません。
毎年数万円の年会費がかかる
会員権を持っている以上、1年の間に1回も行かなくても、毎年1万円〜10万円の年会費がかかります。年会費の平均は3万円程度です。年会費が5万円を超えるようなゴルフ場はかなりの高級コースと言えます。また年会費がないゴルフ場もあります。年会費がないゴルフ場というのはその分会員権の価値が低いということなのでビジターとプレー代が対して変わらなかったりと、会員権を保有していてもあまり意味がないかもしれません。
結局会員権は買った方がいいのか?
会員権を持つことのメリット・デメリットをみてみてどう思いましたか?
自分には必要だと思った方もいれば、必要ないという方もいるでしょう。迷っている方のために会員権を買った方がいい人、買う必要がない人のリストを並べておきますので参考にしてください。
会員権を買った方がいい人
土日休みで、いつも行くゴルフ場が決まっている人
会員権を買えば、いつでもメンバーフィでプレーできるのでトータルで見ると特になります!※購入する場合は何年で元が取れるのかしっかりと計算しましょう。
①そのゴルフ場での年間のプレー回数 × ビジター料金
②年会費 + そのゴルフ場での年間のプレー回数 × メンバー料金
①と②を比較し、何年で会員権の元が取れるか計算してみてください。
名門コースや、都心近くのプレー料金が高いコースに行きたい人
メンバーにならないと予約できない名門コースに行きたい人や、名門じゃなくてもインターネット経由でビジターを受け入れていないゴルフ場に行きたい人は、会員権を購入する必要があります。
競技ゴルフをやりたい人
月例会や、理事長杯、クラブチャンピオン大会に出たい人は、基本的にそのゴルフ場のメンバーにならないと出場できないので会員権を購入する必要です。
さらに、ゴルフ場を代表してクラブ対抗選手権に出場したい場合は、関東ゴルフ連盟などのエリアのゴルフ連盟に参加しているゴルフ場の会員権を購入する必要があります。
会員権を買う必要がない人
平日休みの人
都心から近い千葉・埼玉・神奈川のゴルフ場であっても、平日であればほとんどのコースでかなり安い金額でプレーすることができます!
平日の場合は、メンバー料金とビジター料金の差額が少ないので、会員権を買っても元を取り戻すのに時間がかかってしまいます。
平日・土日祝関わらずいろんなゴルフ場にい行ってみたい方
全国にいろんなゴルフ場があるので、いろいろな所へ行ってみるのも一つの楽しみ方です。1つのゴルフ場に複数回行く機会が少なくなるので、会員権も必要ないと思います。
JGAのハンデが欲しい方、月例競技会に出たい方
メンバーにならないと、JGAの公式ハンデ取得や、月例会への出場ができないと思っている方も多いと思います。正会員になる以外にもハンデの取得方法や月例会の出場方法があります。
ハンデが欲しい+月例会に出たい
友の会や年次会員の内容についてゴルフ場に聞いてみましょう。多くのゴルフ場で年次会員の制度を設けています。年次会員でJGAの公式ハンデがもらえたり、月例会の出場を認めているゴルフ場もあるので、よく行くゴルフ場に確認してみましょう。※ただし、年次会員場合は月例会には出場できても基本的にクラブチャンピオ大会には出られません。
ハンデが欲しい
ハンデだけほしい場合は、ネットで登録するだけで獲得できます!
ゴルフ会員権についての解説は以上となります。ご自分のゴルフスタイルと家計状況を考慮して購入を必要性を検討してみてください。会員権を買うといっても大きな買い物になるので、結婚されている方は、奥まさにプレゼンが必要ですね(笑)。