パンチショットというショットをご存知でしょうか? 低い打球で目標方向に打ち出すライン出しショットのことです。強い向かい風や、林からの脱出時に使うショットです。パンチショットの打ち方を身につけ、ゴルフコースを攻略しましょう。
パンチショットってどんな球?
パンチショットとは一体どんなショットなのでしょうか?
パンチショットとは低いライナー性の打球です。由来は諸所ありますが、ボクサーのストレートパンチの様に真っ直ぐ打球が飛んでいくことからパンチショットと言われる様になったという説が有力です。
パンチショットは方向性を合わてライン出しをするショットの1つです。同じ様な低い弾道のショットにスティンガーショットというものもありますが、ほぼ同じと解釈していただいて構いません(厳密には違う様ですが・・・。)
パンチショットを使うシーンは?
パー3のショートホールで強烈な向かい風(アゲインスト)の場合、アイアンでいつも通り打つと、高く上がったボールは風の影響を受け、飛距離が大幅に落ちてしまう可能性があります。また、横方向からの風を受けた場合も打球が流され狙った場所と全然違う場所に落下してしまう場合もあります。
その様な時に使うのがパンチショットです。風の影響を最小限に抑えるため低いライナー性の打球を打ちます。ライナー性の打球なら滞空時間が短く、風の影響が少なくなります。風の影響が少なくなれば、飛距離のロスや方向性のぶれ幅を小さく抑えることができます。これがパンチショットです。
もう1つパンチショットを使用するシーンとして、木の枝などが邪魔で球をあげられないシーンです。そんな時は低いライナー性の球で木の枝の下を通しグリーンを狙っていきます。
ただし、パンチショットは正しい打ち方を身につけないと、打球の高さと方向性が安定しません。以下で紹介するパンチショットの基本の打ち方を身につけてください。
パンチショットのアドレス
パンチショットでは打球の高さと方向性が重要となります。正しいアドレスを身に付けることで打球の高さを安定させることができます。以下で正しいアドレス(構え)について解説します。
ボールは右足寄りに置く
7番アイアンなどのミドルアイアンで通常通りショットを打つ時は、ゴルフボールをスタンスの中心に置きますよね?
パンチショットを打つ時は、ゴルフボールをスタンスの中心と右足の中間地点にボールを置きましょう。ゴルフボールを右足寄りに置くことで、スイングの最下点に到達する前にダウンブロー軌道でボールを打つことができるようになります。
ハンドファーストに構える
ゴルフボールをいつもより右足寄りにおいたら、クラブを構えます。その時、クラブのグリップエンドの延長線が左足の股関節を指す様に構えましょう。そうすることで自然とハンドファーストの状態が作れます。普段よりもインパクトロフトが立ち、弾道の低い球を打つことができるようになります。スイングに入ってもこの形を崩さない様に意識しましょう。
パンチショットのスイング
パンチショットのアドレスが完成したら、スイングに入りましょう。打球の高さと方向性が安定するスイングを解説します。
スイングは肩から肩まで
パンチショットに大きなスイングは必要ありません。ボールと正確にコンタクトすることが重要なのでトップで肩まで上げて、フォロースルーでも低く肩の高さ以上にクラブが上がらない様にしましょう。スイングをコンパクトにすることでミート率を高めます。
そしてスイング中の間のフェースターンを出来るだけ無くします。パンチショットの場合は方向性を安定させるために、フェース面を目標方向に向けたままキープし、スイング中にフェースを返さない様に意識しましょう。
ライナー性のパンチショットでは、ボールが地面に落下した後止まりづらく、方向性のミスが命とりになります。
スイング起動はアウトサイドイン
続いてスイング軌道です。こちらは極端にやる必要はありませんが、パンチショットの基本となるスイング軌道はアウトサイド・インです。バックスイングで少し外側にクラブ上げそのままダウンスイングに入ります。ハンドファーストの状態を保ったままボールにコンタクトし、そのまま低いフォロースルーを取りましょう。
スイング軌道がインサイド・インの場合は、フェースローテーションすることになり方向性にブレが生じます。またインサイドアウト軌道で打つと打球が高くなってしまったり、ドロー回転がかかってフックしてしまうので気をつけましょう。
重心はつねに左足
パンチショットは通常のショット時よりもボールとの繊細なコンタクトが求められます。そのためにスイングも肩から肩までというコンパクトなスイングにしています。さらにミート率を高めるために、常重心を左足に乗せて、スイング中もその状態をキープしましょう。
体重移動が大きいとスイングのぶれに繋がり、ミート率が下がります。また、常に重心が左足に乗っていることで自然とダウンブロー軌道でインパクトすることができるようになります。
- コンパクトなスイング
- フェースローテーションのないアウトサイドイン軌道
- 左足重心
上記の3点を身に付けることができれば、パンチショットが簡単に打てるようになります。
パンチショットを使えるシーンか判断する
パンチショットが打てるようになっても、向かい風(アゲインスト)の場合はいつでも使った方がいいという訳ではありません。パンチショットは意外と使えないシーンの方が多いんです。というよりもパンチショットが簡単に打てないようにコースが設計されています。
広めの花道があるか?
パンチショットでグリーンを狙って行く場合、グリーン前に広い花道があることが条件となります。パンチショットはライナー性の打球なので、通常のショットと比べボールが地面に落ちてからよく転がります。パンチショットでグリーンに直接乗せると、グリーン上で止まらずにオーバーしてしまう可能性が高いのでグリーン手前に落として、転がしてグリーンへ乗せる必要があります。
そのためにはグリーン前に落とし所となる花道があるかが重要です。グリーン周りはバンカーや池に囲まれているホールも多いのでコースレイアウトをよく見てパンチショットが使えるかどうか判断しましょう。
グリーン周りがOBになっていないか?
パンチショットはよく転がります。また、インパクト時のフェースの向きを誤るとボールが思わぬ方向に飛んでいく可能性があります。
通常のショットであれば地面に着弾した後、転がらずラフで止まっていてくれたりしますが、パンチショットの場合はラフで止まらずOBゾーンへ行ってしまう可能性が高まります。
パンチショットを打つ前にたとえミスショットで狙いを外したとしてもリカバリーできるホールなのか確かめてから打つ様にしましょう!
パンチショットにありがちなミス
ここではかっこよくパンチショットを打とうとしてついついやってしまいがちなミスを紹介します。
ミスの原因がわかればかっこよくパンチショットを打つことができますよ!
低い球を意識しすぎてフックボール
パンチショットで一番多いミスです。低い球打つために、ボールを上から潰す意識が強すぎてフェースが被ってしまうパターンです。
このミスはインパクト時にロフトを立てようと意識するあまり、フェース面が左方向を向いてしまっていることが原因です。フェース面を少しオープンにすればすぐに治ります。
低い打球が打てない
これはアドレスの時にしっかり作ったはずのハンドファーストの形が崩れて、インパクト時にロフトが寝た状態になっているためです。
インパクトロフトが寝る原因は、トップしてしまうのを怖がって左足重心がキープできず、右足に体重が乗ってしまっているからです。
練習場でボールをティーアップした状態で左足重心のままパンチショットを打つ練習を繰り返すと、体重移動が矯正されます。
パンチショットは練習場で反復練習を!
パンチショットを習得するには練習場で複数回練習し身についたら実際のコースで試してみましょう。
パンチショットを実際のラウンドでいきなり試すのはスコアを崩す危険があります。見た目は簡単に見えるパンチショットですが実際はかなり難易度の高いショットです。ラウンド中にスコアを重視する場合はできるだけ使用を避けたいショットなので、アゲインストの風が強い場合でも通常の打ち方で対応できないかを第一に考えましょう。
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