ゴルフの知識

ゴルフ人口と共に減少を続ける日本のゴルフ場

ゴルフ人口の減少が叫ばれています。そしてゴルフ人口の減少と共に、ゴルフ場も減少しつつあります。ピーク時には日本国内に2,400ものゴルフ場がありましたが、いまでは2,100コース程度まで減少しています。

 

減少の一途をたどるゴルフ場

現在、日本の中に約2,100コースのゴルフ場があります。保有するゴルフ場の数はカナダについで世界第3位です。ゴルフ場保有数1位のアメリカや、2位のカナダは日本の20倍以上の国土を有しています。日本国内のゴルフ場密集度は世界的に見ても以上です。国内のゴルフ人口が減少する中で、ゴルフ人口に対してゴルフ場数はもはや超供給過多の状態です。2000年以降、集客がふるわないゴルフ場、利益が上がらないゴルフ場は閉鎖に追い込まれています。閉鎖したゴルフ場はメガソーラーや、土砂置き場、産業廃棄物置き場として転用されている例もあります。

ゴルフ場の減少が多い地域としては、北海道や東北、北関東があげられます。北海道は東北地方では通年営業することが難しく利益を出しづらい環境下にあります。北関東エリアのゴルフ場は通年営業はできますが、バブル期に建設されたゴルフ場が多くゴルフ場が供給過多となり、単価の下落、来場者の落ち込みなど非常に辛い経営状態となっているゴルフ場が多くあります。

2016~2017年閉鎖コース 抜粋
◆トミーヒルズゴルフクラブ 栃木コース (2016年閉鎖)
◆KENTO’S GOLF CLUB  (2016年閉鎖)
◆日光プレミアゴルフ倶楽部 (2017年12月閉鎖予定⇨日光紅葉ゴルフリゾートとして営業再開)
◆大田原ゴルフ倶楽部 (2017年12月閉鎖予定)

これからゴルフ場はどうなる?

日本全体で利益が上がらないゴルフ場はこれからも減少して行くと予想されます。ゴルフ人口の減少に伴い、立地条件が不利なゴルフ場はプレー単価の下落、来場者の減少が進みどんどん苦しくなっていくでしょう。

しかし、ゴルフ場は簡単に閉鎖できない理由があります。メガソーラーへの転用などは売電単価の下落や近隣住民からの反対によって最近では見送られる例があります。ゴルフ場を閉鎖し、野原にしたとしてもその土地を所有している限り膨大な固定資産税がかかります。ゴルフ場として営業していても赤字、閉鎖してしまっても赤字という事例はよくあります。そして持っているだけで赤字になる土地を新たに購入しようとする人もいないため閉鎖したくてもできない。閉鎖して赤字になるぐらいなら、ゴルフ場として細々と営業し少しても赤字の幅を縮めた方がいいという考えで営業を続けているゴルフ場もあります。

ゴルフ場は儲からないのか?

ゴルフ場へラウンドしに行くと普段遊ぶよりも高くつきますよね。そうするとゴルフ場って結構儲かっているんじゃないかと思われています。ですがゴルフ場は僕らが思っている以上に利益が出ない構造になっています。それはゴルフ場の膨大な固定費です。そして膨大な固定費が必要となっている理由は僕らゴルファーが求める“綺麗すぎるゴルフ場像”にあります。

借地代

ゴルフ場の敷地は一部が借地になっていることがほとんどです。全て自社地のゴルフ場はそんなに多くありません。借地に対しては借地料を支払っており、借地料だけで年間数千万円以上するようなこともあります。

肥料代

芝生をいい状態に保つには肥料が必要になります。その肥料代が年間数千万円〜1億円ほどかかります。芝生をいい状態に保つだけでなく芝生以外の雑草を枯らす除草剤などもここに含まれます。

バンカーの砂

バンカーの砂も種類によって値段もピンキリです。

コース整備器具

グリーンを固める機械や、コースの芝刈り機、バンカー洗浄機など特殊な機材が多いためかなりの費用が掛かります。

以上のように昨今のゴルフ場は深刻な現実に直面しています。

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