パターにもロフトがあるのをご存知でしょうか?ぱっと見地面とフェースが直角になっている様に見えますが、パターを横からみてみると微妙にロフトがついているのがわかります。パターにロフトがある意味とロフトの役割について解説します。
市販のパターのロフトは?
パターのロフトにはどれぐらいの幅があるでしょうか?
ロフトが小さいパターで2度。ロフトが大きいパターで7度程度となっています。
ロフトが2度や7度のパターはもちろん特注品です。
僕らがゴルフショップで目にするパター のロフトは、一般的に3度〜4度の間です。ちなみにツアープロが使用しているパターの利用率も3度〜4度のロフトのものが大半です。
芝目の影響を軽減する
さて、パターにロフトがついていることはわかって頂けたと思いますが、なぜゴルフボールを転がすためのパターにロフトがついているのでしょうか?ロフトがついてない方がボールがよく転がる様な気もします。
パターにロフトがついている理由1つは、アイアンなどの他のクラブと同様キャリー(ボールを浮かせる)させるためです。
グリーン上に置いてあるボールは微妙に沈んでいます。本当にごくわずかですがゴルフボールが沈んでいるんです。沈んでいるボールをロフトがないパターで打つとどうなるでしょうか?
真っ直ぐ転がろうとしているボールが芝の抵抗を受け、転がりが不安定になります。となるとボールが順回転しずに方向性がぶれてしまいます。
沈んでいるボールを持ち上げるためにパターにはロフトがついています。パター のロフトでわずかにボールを持ち上げ、芝目の抵抗を減らします。
ゴルフボールを浮かせずに転がした方がいい気がしますが、天然芝を相手にラインを読む場合は、ゴルフボールを微妙に浮かせた方が方向性が安定するということですね。
ボールを捕まえる役割
パター のロフトにはもう1つ役割があります。それはボールを捕まえる役割です。
よくドライバーを選ぶ際に、”ロフトでボールを捕まえる”ということは聞いたことがないでしょうか?
または、5番アイアンよりも9番アイアンの様なロフトが大きいクラブの方が捕まった球が打ちやすいといった経験はないでしょうか?
パターも全く同じです。
ロフトがないパターを使用すると、ボールが捕まらないので右方向へ押し出した様なミスが増えます。その様なミスが多発すると無理やりボールを捕まえようとするので手首こねるなど小手先のストロークになってしまいパターの方向性が安定しません。ロフトでボールを自然に捕まえられる様にすることで、小手先のスイングになるのを予防してくれます。
逆に考えると、左への引っ掛けるミスが多い方は、ロフトが小さめのパターを使用してみるといいかもしれません。
ロフトとストロークの関係
パターにロフトがついていることと、パターにロフトがついている理由はわかって頂けたかとおもいます。では僕らがパターを買うときにどの程度のロフトのものを買えばいいのでしょうか?
市販のパターのロフトは3度〜4度程度です。
しかし自分の構え方やストローク方法によってはロフトの効果を活用できていない場合もあるので、ご自身のパター形と相談しましょう。
ピンパターを使用している人に多いですが、ハンドファースト気味で構えたり、パター の時もダウンブローので打つ方はロフトが大きめのパターをお勧めします。
理由はハンドファーストに構えたりダウンブローの軌道でストロークすると、その分ロフトが立つことになります。ハンドファーストやダウンブローの軌道でロフトを立てて打っても芝目の影響や、右方向への押し出しミスが軽減できる様にロフトが大きめのパターを使用することをおすすすめします。
マレットパターやネオマレットパターは重心が低く設計してある為、芯が中心よりもやや低い位置にあります。そのため、マレットパターやネオマレットパターを使用している人は、レベルスイング(地面と平行)からアッパブローの軌道でボールを打つ方が多くいます。
特にアッパーブローの軌道でボールを打つ場合は、その分ロフトが寝てしまうので、ロフトが小さいパターを選びましょう。アッパーブローでボールを打つ人がロフトの大きなパターを使うと、キャリーが多くなってしまい、ボールの転がりが悪くなります。そうなると力みの原因にもなるので、ロフトが小さめのパターを洗濯しましょう。
みなさんいかがでしたでしょうか?パター のロフトなんていままで気にしていなかったという方も多いと思います。なんだか転がりが悪いな、距離感が合わないなという方は、自分の打ち方とパター のロフトがあっていない可能性もあります。ぜひ1度見直してみてください。