ゴルフの知識

【ゴルフ場経営】日本のゴルフ場は本当に儲からないのか?

毎年閉鎖に追い込まれるゴルフ場が後をたちません。それだけゴルフ場の経営環境は厳しいのでしょうか?確かにゴルフ人口の減少、プレー単価の下落などゴルフ場にとって決していい市場環境とは言えません。しかし課題を解決することができれば経営改善のチャンスは多分にあります。

ゴルフ場を取り巻く厳しい外部環境

ゴルフ市場は基本的に縮小傾向で、その傾向は今後も続くと予想されます。まずはじめにゴルフ場業界がどれだけ厳しい経営環境に置かれているかを客観的なデータを元に確認していきましょう。

ゴルフ人口はほぼ半減

1994年:1200万人 ⇨  2016年:550万人
2016年のゴルフ人口が550万人(2015年は770万人)という数字はゴルフ業界に動揺が走りました。ここまで一気にゴルフ人口が減るのかと。ゴルフは高齢者の割合が高いスポーツです。後期高齢者となってゴルフ離れする人の数が増えていくと今後もこのゴルフ人口現象は続いていくと思われます。

ゴルフ場数は1割減少

2000年:2400コース ⇨  2017年:2195コース
ピーク時には狭い国土の中に2400コースありました。この2400コースという数字はアメリカに次ぐ世界2位のゴルフ場保有数でした。ピーク時からゴルフ場数が1割ほど減ったとはいえ、今だにアメリカ、カナダにつく世界3位のゴルフ場保有国です。北海道や東北などのゴルフ場は営業期間が短く利益が出しづらいため倒産に追い込まれるゴルフ場が相次いでいます。さらに北関東ではバブル期にゴルフ場を過剰に建設したことによって日本国内ではゴルフ人口に対しゴルフ場数が供給過剰の状態です。ゴルフ場が倒産して閉鎖する以外にも、経営状態が芳しくないゴルフ場では中国系や、韓国系の資本に買収されているのが現状です。

1−3 ゴルフ場市場

1992年:1兆9610億円 ⇨  2013年:9010億円
ゴルフ市場もピーク時の約半分の市場規模となっています。ゴルフ人口の減少に加えてゴルフ場のプレー単価の下落が用意として挙げられます。バブル期のゴルフ場は“断るのが仕事”と言われるぐらい連日満員で平日でも2万円、土日になると4万円超えも当たり前でした。しかし現在は土日でも1万円を切ってプレーできるゴルフ場もあります。

参考記事
2018年以降のゴルフ市場はどうなる?

ゴルフ場内部の経営環境

ゴルフ場内部の経営環境については様々な課題があります。それらを詳しく見ていきます。

4万人の4億円

この4万人と、4億円という数字は何の数字かわかりますか?
平均的なゴルフ場の1年間の来場人数と1年間の売上額です。これを大きいと見るか小さいと見るかですが・・・。
東京ドームの1日の収容人数が、55,000人です。平均的なゴルフ場の1年間の来場者数<東京ドーム1日の収容人数です。このように見ると1つのゴルフ場の年間の来場人数はかなり小さく感じますね。

4億円は大きいように感じますが、みなさんが勤めている会社の売上はどれぐらいでしょうか?
18ホールのゴルフ場であれば50名〜80名の社員・アルバイトで構成されています。それぐらいの社員数の規模から考えると1人あたりが生み出す売上が1,000万円以下と考えるとかなり小さいですね(一般サラリーマンの場合、給与の4倍の売上を会社に貢献していると言われています。年収500万円の人の場合、会社への売上貢献は2,000万円という具合です。)。

あくまで平均なので、年間の来場社数が4万人よりも少ないゴルフ場もたくさんあります。年間の来場者が4万人を超えていないゴルフ場は赤字もしくはギリギリのラインで黒字といった具合です。ゴルフ場を経営する上で黒字化を目指す場合は年間来場人数4万人というのが1つの指標となってきます。

コース管理費の全国平均7,000万円

みなさんがプレーしているゴルフ場。芝生が綺麗に刈りそろえられていますよね。たまにハゲていて修理地になっているところもありますが(笑)。

このコースの芝の状態を維持するためのコース管理費が人件費、肥料・薬剤、整備機材などを含め全国平均で年間7,000万円もの出費となっています。プロのトーナメントをやるようなゴルフ場になると1億円を超えるようなゴルフ場もありますし、黒字化できていないゴルフ場では5,000万円程度に削っているゴルフ場もあります。

芝生が生育するのに日本の気候が適していないためコース管理にお金がかかるというものですが、平均4億円の売上に対し7,000万円ものコース管理費をかけているというのは一般企業から考えれば異常値です。ゴルフ場経営が儲からないと言われる所以は全てここにあるといっても過言ではありません。他にもゴルフ場で価格経費としては、クラブハウスの維持管理費、食料原価、借地代などがあります。

ゴルフ場の経営を改善するにはまずは売上と経費について大きな割合を占めているポイントから改善していく必要があります。
売上の向上は来場人数を伸ばすこと、経費の削減はコース管理費にメスを入れいていくことが最優先となります。

売上アップにはインターネットの活用が不可欠

売上アップはどのように行うべきか?
答えは明確に、ビジターの新規来場者数を増やすことです。そして一番手っ取り早い方法としては楽天GORAやGDOを初めと知るゴルフ場予約専門のインターネットサービスを活用することがです。

ゴルフ場においては集客手数料が発生するこれらのサービスに対し否定的な意見もあり、自社の営業努力で顧客獲得を狙うゴルフ場もありますが、正直ゴルフ場で営業職を1人雇う経費の方が勿体無いとはずです。もちろん馴染みのお客さん(リピーター)をがっちり掴んでおく営業努力は重要ですが、来場人数を増やしていくためにはビジターの新規来場者が必要です。そのためにはインターネット集客は避けては通れない道となっています。

また、メンバーの集客ではダメなのか?という疑問がありますが、基本的にメンバーを入れれば入れるほどゴルフ場としては単価の低いゴルフ場になります。また、この記事を読んでいてゴルフ場の経営に課題を感じている方の中には、メンバーの高齢化に伴い稼働率が低下してきたということが原因にあるはずです。会員権取引自体が都心部のゴルフ場以外では縮小傾向なのでメンバー集客による経営改善の望みは薄いと言えます。

新規のビジター集客に特化していくことがゴルフ場の経営改善に向けた最良の方法です。

参考記事
【ネット集客の基礎】ゴルフ場の集客人数を増加させるポイント2つ!

人件費とコース管理費を削減する必要がある

上記の通りビジター集客に投資をおこない、売上面を改善したとしても、その分コストがかかれば利益が減ってしまいます。ゴルフ場として利益の幅を大きくするためには売上アップと同時に経費削減を行なっていく必要があります。

人件費を最大限活用する

現在のゴルフ場運営を見ているとかなり削減しています。人数も削減しているのでこれ以上は・・・。という声が聞こえてきそうです。それには同感でこれ以上ゴルフ場のスタッフの人数を減らすことは難しいでしょう。人件費を削減するというよりも少ない人件費をフル活用していきましょう。

私がゴルフ場スタッフの働きぶりを見る限りかなり余裕があります。休憩時間以外で持て余す時間が無いようにフロントスタッフはフロントだけということではなく、フロント、レストラン、コース管理など3職務程度与えていきましょう。

また、レストラン売上とコストを加味した結果、レストランの利益率が悪いということであれば思い切ってレストランを廃止するという決断も必要です。昨今スループレーのニーズも高まっており、それらの需要を取り込める可能性もあるばかりでなく、レストランの食材原価、スタッフの人件費など大きく削減することが可能になります。

コース管理費の削減

コース管理費で削減することができるのは主に人件費以外の部分です。人件費以外の部分とは芝生、肥料・薬剤、砂、その他資材などをさします。それら人件費以外の部分については相見積もりをとるなど、取引業者の選定からやり直す必要があります。

ゴルフ場の成り立ちからそうなんですが、多くの場合ゴルフ場のグリーンキーパーと芝や肥料を販売している業者間での癒着がありグリーンキーパーも業者から頻繁に接待を受けているような状況です。そんな状況ではまともに値引き交渉や相見積もりをとるようなことはできておらず、あらゆるコース管理資材を高い金額で購入しているのが現状です。(※実際にグリーンキーパーが変わると資材系の取引業者も一変するというのはゴルフ場業界ではよくある話です。)

コース管理費が全国平均7,000万円というのはあまりに大きな数字です。そこを見直すだけゴルフ場の経営状態はかなり改善されるはずです。

ゴルフ場が黒字化するのはとても難しいように世の中では言われていますが、その構造は実にシンプルです。
適切な方法で集客アップを図り、適切な業者選定でコース管理費を減らすことができれば以外と短期間で黒字へ転換することも可能です。

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