18ホールのゴルフ場へ行くと、1番ホールから9番ホールまでをOUTコース。10番ホールから18番ホールまでをINコースと表現します。よくOTUスタート、INスタートという表現を使いますね。なぜゴルフではOUTコース、INコースと表現するのでしょうか?
前半9ホールをOUTコース、後半9ホールをINコースと表現
皆さんはゴルフのとき、『今日はINコース 9時スタートだよ!』。『今日はOUTコース 10時25分スタートだよ!』。って言ったりしますよね。
また、ゴルフ場に到着してフロントでチェックインをするとフロントの従業員の方から『OUTコース、9時7分スタートです』。というように案内してもらうこともあります。
ゴルフ場で何度かラウンドしている方なら、以下の通りOUTコースとINコースが何を示しているのかご存知だと思います。
OUTコース=1番〜9番ホール
INコース=10番〜18番ホール
ではなぜゴルフは前半9ホールをOUT、後半9ホールをINと表現しているのでしょうか?
今回はそのOUTとINの意味について考えてみましょう。
『Going OUT』と『Coming IN』の略
ゴルフ場のコースを表現する際に用いられれるOUTとINですが、これは『Going OUT』と『Coming IN』の略です。Going OUTを直訳すると出て行く、Coming INを直訳すると帰ってくるという意味になります。なぜ、前半の1〜9番ホールをOUT、後半の10〜18番ホールをINと表現するのかは、ゴルフの聖地セントアンドリュースの空中写真をみると理解することができます。
クラブハウスを出て1番ホールからラウンドをスタートさせていきます。そして1番から徐々にクラブハウスから遠ざかっていき、9番ホールがクラブハウスから最も離れた位置にあります。これが1番ホールから9番ホールがGoing OUTと言われるの所以です。
続いて10番ホールからは徐々にクラブハウスへと近づいていき、18番ホールのプレーを終えてホールアウトするとクラブハウスに戻ってきます。これが10番ホールから18番ホールがComing INと言われる所以です。
その名残で、前半9ホールをOUTコース、後半9ホールをINコースと呼ぶようになっています。
欧米や北海道ではスループレーが主流
途中で休憩を挟まずスルーでゴルフした経験ありますか?
早朝プレーや、薄暮プレーをやる時はスループレーが一般的ですし、競技ゴルフをやる場合も途中で昼食休憩を挟むことはなくスルーでラウンドします。
本来ゴルフは18ホールをスルーで回るものでした。現在も日本を除くほとんどの外国ではスループレーが主流です。日本でも北海道や本州の一部のゴルフ場ではスループレーが基本でレストランでの昼食休憩はありません。そのため前半9ホールをGoing OUT、後半9ホールをComing INという理由も何となくわかりやすそうですね。
ですが日本国内のほとんどのゴルフ場は前半と後半の間にレストランで休憩を挟むので前半がOUTと後半がINという表現だけ覚えて、実際の意味を知らない人ゴルファーも結構多い印象です。
日本のゴルフはバブル期に社交を目的に造られたゴルフ場が多いため、前半と後半の間に昼食休憩を挟みます。また、ゴルフ場の売り上げ面においても日照時間が限られている中で全組を1番からスタートさせるよりも、OUTとINの2方向に分けてスタートさせた方が、たくさん組数を入れられ売り上げに繋がります。だから日本のゴルフ場は、OUTスタートとINスタートに分かれるようになっています。
そんなこんなで、日本のゴルフ場ではOUTとINの語源を意識することはないと思いますが、ちょっとしたウンチクとして話してみると『こいつなかなか物知りだな!』ってなるかもしれませんよ(笑)。
また関東近郊にもOUTとINの語源を意識しているのかどうかわかりませんが、ワンウェイスループレーを基本として営業しているゴルフ場もあります。
ワンウェイゴルフクラブ
その名の通り、全組が1番からスタートし、18番を終えるまでクラブハウスに戻ってこないワンウェイスループレーのゴルフ場です。日照時間の長い夏場は13時過ぎでもスタートすることができますが、日照時間の短い冬はスタート時間の選択肢が少なくなってしまう印象です。簡易のレストランがクラブハウスの中にありラウンド前後に食事をすることができます。
住所:茨城県土浦市沖宿町3476
最寄高速道路:常磐自動車道土浦北
KOSHIGAYA GOLF CLUB
こちらのゴルフ場も都心近郊でワンウェイスループレーができるゴルフ場としては有名ですね。河川敷のゴルフ場なのでフラットな造りになっているのはもちろん、河川敷のゴルフ場にしてはコースの横幅が広いので比較的好スコアを出しやすいため人気があります。
ラウンド後にBBQができるゴルフ場としても有名ですね。
住所:埼玉県吉川市吉屋525
最寄高速道路:首都高速道路三郷
東京クラシッククラブ
2018年現在、日本で一番新しいゴルフ場ではないでしょうか?
東京と名前についていますが、実際には千葉県にあります。ですが都心部からのアクセスがかなりいいので会員権の価格も数千万円するようなゴルフ場です。こちらの東京クラシッククラブに行くには自分が会員権を買うか、東京クラシッククラブの会員権を持っているメンバーさんに連れていってもらうしかラウンドする方法はありません。
東京クラシッククラブはかなり高級志向なゴルフ場のようですが、他の高級ゴルフ場とは違いワンウェイスループレーを基本としています。ここまでの高級ゴルフ場がワンウェースループレーで営業しているというのは、なにかただならぬポリシーがありそうですね。※日照時間が短い秋、冬についてはOUT、INの両コースからスタートするツーウェイ方式にする場合もあるようです。
住所:千葉県千葉市若葉区和泉町365
最寄高速道路:千葉東金道路中野
もしスループレーでラウンドしたことがないという方がいらしゃれば上記のゴルフ場へいってラウンドしてみてください。ゴルファーによってスループレーを好む人もいれば、前半と後半の間に休憩を挟む方が好きという方もいます。